好き嫌い

 異性同性問わず、「合わない」人は存在する。年齢を重ねると大半の人は、「合わない」人ともある程度上手くやれる様になるし、精神的苦痛も減る。
とはいえ、「合わない」人は存在する。
そして「合わない」人と仕事上や、何らかのシガラミの関係で付き合わないとならない状況が続くと、「嫌い」な人になる。
 最近私の中で「嫌い」になった人は新規顧客の担当責任者A氏。
失敗したのは私達の会社だったが、謝りに言った際のその人の発言で、一気に「合わない」から「嫌い」に変わった。
とにかく自分の立場しか考えず、思いつくままに罵声を浴びせられた。
「今後長い付き合いになるのに、そんな事言っていいの?」と思う様な酷い言葉の数々。
最後に「俺の立場がないからなんとかしてくれ」と来た。
『お前の為に働いてんじゃね~よバカ! 二度と失敗はしないが、お前なんかの為には何もしねーよ」と、心の中で思いながら頭を下げた。


 仕事から一度顧客になればそう簡単には離れない。離れるのにもパワーとコストが相当かかるから。なので、少なくとも3~5年は付き合う事になる。双方が倒産でもしない限りだが。
 感情を剥き出しにして怒る姿には人間性が如実に現れる。


そんな嫌いなお客と明日会食をしなければならない。私はビジネスライクにしか付合わないと決めていたが、あちらからの誘いで、会社的には断る訳には行かない。
 呑んだ席で自分がぶち切れないかだけが心配。
とにかく遅く行って早く帰ろう。